会長ご挨拶

会長 大谷哲夫

私たちは、日中両国の文化的な架け橋としての役割を果たすべく、禅の教えを広く伝え、その精神を未来へと継承していくことに全力を尽くしてまいります。禅は、国境や言語を越えて人々の心に響く普遍的な価値を持つものであり、互いの文化への理解を深め、平和と調和を育む力を秘めています。今後も講演会や研修、交流プログラムなどを通じて、実りある対話と協働の機会を提供してまいります。
皆様のあたたかいご支援と積極的なご参加を、心よりお願い申し上げます。

設立年月

本協会は平成24年8月に設立され、日中間の文化交流が一層重要になる中で、禅文化を軸にした多彩な活動を展開しています。

協会の理念

私たち国際(日中)禅文化交流協会は、禅の精神を礎に、日本と中国の文化的な絆を深め、相互理解と信頼に基づく友好関係の構築を目指して活動しています。禅を中心とした思想や伝統、芸術、学術などの多様な文化を通じて、両国の人々が互いの歴史と価値観に触れ、共に学び合う場を創出してまいります。今後も、文化交流を通じて日中のさらなる関係深化と持続的な友好に貢献していく所存です。

令和6年度事業報告

― 東京プリンスホテルにて ―

2024年6月21日午後6時より、東京プリンスホテル・ゴールデンカップの間にて、中国湖北省仏教協会(会長:五祖寺住職・正慈法師)、国際(日中)禅文化交流協会(会長:長泰寺住職・大谷哲夫老師)、曹洞宗禅文化の会(会長:善福寺住職・田中機一老師)の三者による友好関係締結式が開催されました。

本式典は、仏教を基盤とした日中間の文化・宗教交流の深化を目的として行われ、中国側18名、日本側19名、計37名が参加しました。通訳は元中国仏教協会の任永生氏、司会は国際禅文化交流協会幹事長(曹洞宗禅文化の会副会長)が務めました。

式典では、三団体の代表より心のこもった挨拶があり、続いて友好関係締結書への署名・捺印が行われました。厳かながらも和やかな雰囲気のなか、両国の仏教者が交流を深め、今後の協力関係に大きな期待が寄せられました。

今後も三団体は、仏教を共通の絆とし、国境を越えた理解と友好をさらに広げていく方針です。

中仏教界、交流の新たな一歩を踏み出す

2024年6月、中国湖北省の仏教代表団が来日し、日本各地の仏教界との間で友好交流を行いました。本訪問は、湖北省仏教協会と国際(日中)禅文化交流協会の共催により実現され、長年にわたる日中仏教の友好関係をさらに深める機会となりました。

代表団は東京、横浜、京都、奈良、大阪などを訪問し、各地の禅宗寺院や高僧たちと面会。禅文化や仏教思想を共有しながら、心の交流が行われました。双方は、1970年代から続く仏教交流の歴史を振り返るとともに、今後の協力と発展への期待を語りました。

湖北省仏教協会の正慈会長は、「今回の訪問は単なる視察ではなく、法縁に導かれた深い交流の旅であった」と述べ、訪日中に訪れた仏教聖地や歴史的な寺院での体験に深く感銘を受けたと語っています。

『永平廣録 大全』出版を祝う会が開催

曹洞宗の重要文献『永平広録』全22巻を一つに編んだ『永平廣録 大全』の出版を祝う会が、8月22日、東京・ホテルグランドヒル市ヶ谷で開催されました。編集を手がけたのは大谷哲夫会長。長年の研究の結晶ともいえる本書の完成を祝し、約40名の僧侶や関係者が一堂に会した。

司会は鈴木潔州老師が務め、田中機一老師の挨拶に続き、片山晴賢先生、鎌原昭治氏、吉田祐輔氏(勉誠社社長)が祝辞を述べました。乾杯の後は李英姿氏の演奏や細川正禅老師の挨拶もあり、和やかな雰囲気の中で進行しました。

式では、南澤道人貫首が揮毫した七言絶句「敬祝 大谷先生上梓 永平廣録大全」の祝偈が会場中央に掲げられ、象徴的な一幕となりました。複製は山下洋平氏が制作し、林鍵氏が用意した記念品の扇子とあわせて紹介され、両氏に深い謝意が表されました。

2024年10月15日、中国・寧波にて「第6回世界仏教フォーラム」が開幕しました。世界72の国と地域から約800名が参加し、メインフォーラムや分科会、仏教文化展示などが盛大に開催されました。

本会からは、大谷哲夫会長、鈴木潔州幹事長、山下洋平理事、林鍵理事の4名が参加。日本からは、持田日勇法主(身延山久遠寺住職)をはじめとする日中宗教者懇話会の皆様や、永平寺の小林昌道監院老師など、約20名が参加されました。

開会式では、中国共産党中央政治局常務委員・全国政協主席の王滬寧氏が登壇し、「同願同業・和合共生」のテーマのもと、仏教の寛容性と、人類文明の共存・発展に果たす仏教の意義について語りました。

最終日には大谷哲夫会長が基調講演を行い、会場を盛り上げました。また、現地では多くの日本仏教界関係者と交流の機会を持つことができ、深いご縁を感じるひとときとなりました。

今回の訪中では、仏教を通じた温かな交流と、中国社会の発展を実感しました。中国仏教協会をはじめ、ご尽力いただいたすべての皆様に心より感謝申し上げます。

2024年11月11日中国仏教協会 62名が長泰寺を訪問。このたびの訪問は、日中の仏教文化交流を深める貴重な機会となり、当会からは大谷哲夫会長をはじめ、熊傑副会長、鈴木潔州幹事長、山下洋平理事、林鍵理事、堀口佳代子さんの6名が参加いたしました。

当日は、長泰寺本堂にて日中両国の僧侶による読経が荘厳に営まれ、国を超えた祈りの響きが本堂内に満ちました。中国仏教協会の皆さまは、静かに心を込めてお経を唱えられ、日本側参加者と共に仏縁の尊さを改めて感じるひとときとなりました。

その後、境内の案内や意見交換も行われ、両国の仏教者同士が互いの活動や思いを分かち合う中で、今後の交流の継続と発展への期待が高まりました。

このような訪問を通じて、仏教を基盤とした心の交流がさらに深まることを願ってやみません。中国仏教協会の皆様のご訪問に心より感謝申し上げます。

2024年12月10日、奈良・東大寺で開催された「中日仏教書画芸術展」に、鈴木潔州幹事長と林鍵理事が参加しました。

本展は、上海市仏教協会設立70周年を記念し、龍華古寺、日本京都仏教会、奈良東大寺などの共催により開催されたものです。開会式には、上海市仏教協会会長・慧明方丈、副会長・照誠方丈、東大寺別當・橋村公英先生をはじめ、日中両国から多くの関係者が出席されました。

展示は「仏教禅学文化と中国の伝統詩句」をテーマに、選りすぐりの書画約70点を公開。中国仏教界、日本仏教界の高僧や書画家による作品が並び、いずれも高い精神性と芸術性が感じられ、深い感銘を受けました。

その後、東大寺を参拝し、祝賀会にも参加。駐大阪中国総領事・薛剣道氏、京都仏教会関係者、龍華禅食の皆様ともご縁をいただき、照誠方丈の仏教文化発信への熱意に改めて敬服いたしました。

「中日仏教書画芸術展」は12月19日まで開催されています。中日両国の仏教と禅文化に触れる貴重な機会として、多くの方にご覧いただければ幸いです。

第六回世界仏教フォーラム(ビデオ)

                                                                                                      ビデオ(中国浙江省奉化区委提供)

令和7年度予定行事

(1)長泰寺にて総会・講演会

日中仏教交流の深化に期待 ― 国際禅文化交流協会 総会を開催

令和7年(2025年)5月26日、国際(日中)禅文化交流協会は、東京都台東区の長泰寺にて総会を開催しました。当日は、中国駐日大使館の陳諍公使参事官が来場され、観光を通じた日中間の文化交流の意義について講演されました。陳氏は、「昨年6月に友好協定を締結した湖北省仏教協会との交流は、日中両国の相互理解と信頼関係の構築において非常に重要である」と述べ、仏教を通じた文化交流の役割と価値についても強調されました。

日本人の中国旅行が急増、若者に文化イベントが人気

新型コロナウイルスの影響で一時停止していた中国への短期滞在ビザ免除措置が、約4年8カ月ぶりに再開されました。これにより、日本から中国への旅行者数が大幅に増加し、今年のメーデー連休では国内旅行者数が前年より6%以上も伸びました。
特に若者の間では、伝統文化を体験できるイベントやフェスティバルが好評で、観光と文化交流を通じて深まる相互理解が注目されています。

大阪・関西万博、中国パビリオンが日中交流の架け橋に

現在開催中の大阪・関西万博では、中国パビリオンで各省・自治区が週替わりにブースを展開し、地域の文化や魅力を発信しています。
群馬県みなかみ町にある嶽林寺(鈴木潔州幹事長の寺院)では、福建省の黄檗山万福寺から贈られた石碑を万博会場に建立する計画が進められており、これも日中仏教交流の象徴的な取り組みとなっています。

大谷哲夫氏が客員教授に就任

また、大谷哲夫会長が中国の理工系名門・西安交通大学の客員教授に就任したことが報告された。これは両国の教育・学術交流の象徴的な成果でもある。

2025年度の総会では、以下の活動方針が示されました:

●新しい会員の獲得に注力

●研修会・勉強会の内容をさらに充実
大谷哲夫会長は、「観光と文化交流は、国境を越えた友好と信頼を築くための大きな力となる」と述べました。

(2)中国寺院との交流

①鈴木潔州幹事長の寺嶽林寺に福建省黄檗山万福寺寄贈の石碑が建立

群馬県みなかみ町の嶽林寺(鈴木潔州幹事長の自坊)において、福建省黄檗山万福寺から贈られた記念の石碑が建立されました。

この石碑は、日中仏教交流の象徴として贈呈されたもので、「黙照法眼」と刻まれており、静かなる禅の精神を表しています。日本の禅宗の源流の一つである黄檗宗は、中国福建省黄檗山を発祥とし、江戸時代初期に隠元禅師が来日して伝えたとされます。

今回の石碑建立は、長年にわたる日中仏教界の友好と交流の証であり、今後も両国の相互理解と文化交流の深化が期待されます。石碑の横には、隠元禅師や黄檗宗の歴史的背景を紹介する説明碑も設置されており、参拝者や来訪者にその意義を伝えています。建立日は令和七年五月吉日。

②湖北省仏教協会より訪中ご案内の予定

③福建省黄檗山万福寺一行訪日の予定

(3)中国大使館との交流

①大使館の諸行事

②国慶節(10月頃)参加予定

お問い合わせ

事務局長  織田澤 智弘

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